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注文住宅の変遷

一戸建てのマイホームを注文住宅で建築しようと考えている方などは、そもそも注文イコール高級感のあるマイホームと捉えている方が多いのではないでしょうか。
実際のところ建売住宅として価格が決められて発売されているものと比べると、自由度が高い分だけ注文住宅は素材や住宅設備機器などのグレードによっても高価なものとなっています。
しかしもともとを辿れば注文住宅だからといって特に高級だったわけではない時期もあり、付加価値をつけることでハウスメーカーや工務店などが顧客からの満足度を引き出すための道具となっている部分もあるのかもしれません。
そういった歴史的な背景や概要を知ることで、注文住宅を特別視することなく自分たち家族の住まいのコンセプトを形にするものだと単純に捉えるのも良いのではないでしょうか。
住まいは何も語らずとも住んでいる人を十分に表しているものですから、外観を目にした方が思わず微笑みを浮かべるような素敵な住居にしたいものです。

好みに応じて設計できる注文住宅が一般化してきた歴史

注文住宅の主な概要は、利用者の好みを反映して細かい部分まで自由に設計ができる事が特徴です。
建売住宅の場合は汎用性の高い作りですが、注文住宅の場合はそれぞれの生活スタイルに適した、間取りやデザインで作成できる事がメリットの1つです。
こういった注文物件が増加していった歴史には、日本の住宅事情の変化が関係しています。
戦後の日本では長らく住宅難であった時代があり、集合住宅や団地で暮らす方が多数存在していました。
徐々に経済が成長していき、労働力不足も解消されていった事もあり、1970年代以降からは住宅産業が発展していきます。
一戸建てを建てる方たちも増加している傾向が見られていき、やがて住宅の質も重視されるようになりました。
そして1980年代以降では外観のデザインや、内装の細部にこだわった総合的な住宅が求められるようになった事が要因の1つです。
このような事情から注文住宅の需要が高まり、現代では一般的な選択肢として浸透しています。